2012年06月25日

羽毛の生えた恐竜(2)

2.羽毛を持つ恐竜は飛べたのか?


 中生代三畳紀後期になると、爬虫類の発展(適応放散)は著しく、翼竜のように大空に初めて進出した脊椎動物が出現しています。また、羽をもった鳥類の先祖と考えられている始祖鳥は、ドイツのジュラ紀後期の地層から見つかっています。


  それでは、羽毛恐竜は果たして飛べたのかという問題について、考えてみます。

 
 まず、羽毛の起源ですが、私たちの歯が魚の鱗が変化して形成されたのと同様に、羽毛も爬虫類の鱗から派生されたものと考えられています。このことは、羽毛が最初から飛ぶために創られた形質ではないことを現しています。それが証拠に、羽毛恐竜の多くは前肢が小さく、翼状に発達していないこと、鳥類にみられる飛翔筋(ひしょうきん)が付着すべき骨組み(胸骨の竜骨(りゅうこつ)突起(とっき))でないことで、間違いなく羽毛恐竜は飛べなかったと考えられます。

 
 それでは、羽は何のために創られたのでしょうか。それは、恐竜の体温を保持するためであると考えられています。つまり、体温が失われやすい鱗より羽毛の方が体温保持で効率が高いためです。このことは、敏捷性や持続性など、より高い運動能力を羽毛で獲得することによって、二足歩行の肉食恐竜(獣脚類)が、かれらの獲物である羽毛を獲得しなかった草食恐竜に対し、生理的に優位に立ったのかもしれません。

 
 なお、現在の鳥は、ジュラ紀後期にこうした羽毛恐竜を含む獣脚類から進化した子孫であると考えられています。恐竜から鳥類への羽ばたいて飛ぶ能力の獲得は、「走行性のものから飛翔性を得た」「樹上生活から飛行生活へ」「水中潜行性から空中生活へ」など様々に考えられています。



(3)につづく



教育学部 社会教育学科 教授 二上政夫




         
posted by 園遊会 at 16:23| Comment(0) | 恐竜・化石
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