2012年06月27日

羽毛を持つ恐竜の化石(3)

地域とともに活躍する川村学園女子大学



恐竜は、哺乳類に近い?!



3.恐竜は変温動物か、それとも恒温動物か?


 
 現在生きている脊椎動物は、哺乳類と鳥類を除いて、周りの温度によって体温が変動する変温(冷血)動物です。
爬虫類である恐竜は変温動物なのでしょうか。


この問題を解決する一つとして、骨の構造を挙げることができます。


 
恐竜の骨の内部構造を調べてみると、哺乳類や鳥類と同様にその骨に無数の血管が入り込みぎっしりと詰っています。
さらに、骨と血管との間でカルシウムのやりとりを調節するハバース管が密になっています(図3B)。

これに対して、トカゲなどの爬虫類では骨の血管がまばらであり、ハバース管も哺乳類より少なくなっています(図3C)。



図3 骨の内部構造.jpg


図3 解説.jpg



いい換えれば、哺乳類や鳥類のような活発に活動する動物は生理的なつくりにも優れており、
そのことが骨のこうした細かい構造にあらわれていると考えられます。
なお、例外として、爬虫類のある種のカメには、たくさんのハバース管を持つことが報告されています。

 したがって、今回のように羽毛を持つことや骨の内部構造などから考えると、
恐竜は、変温動物である爬虫類のトカゲ・ヘビや両生類のカエルなどとは異なり、
哺乳類であるヒトや鳥類であるトキやツルなどと同様な恒温(温血)動物であったと考えられます。


恐竜は、分類学的に爬虫類に含まれますが、その生態(例えば、餌の摂取量、運動能力、子育てなど)は
哺乳類や鳥類に近かったのかもしれません。

 
こうしたことは自然史博物館での恐竜の展示にも反映され、
かつては獣脚類恐竜の展示はいわゆる“ゴジラ型”(図4)でしたが、
最近の展示は“天秤型”(図5)として復元されることが多くなっています。




図4と5.jpg






(4)につづく


教育学部 社会教育学科  教授 二上政夫
posted by 園遊会 at 11:11| Comment(1) | 恐竜・化石
この記事へのコメント
変温性は爬虫類の必須条件だと思っていたので、恐竜が恒温動物であったことは初めて知りました。
爬虫類でありながら哺乳類の特徴を併せ持つ恐竜に生物の原形を見た気がします。
Posted by risu at 2012年07月01日 15:50
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