2012年07月04日

羽毛の生えた恐竜の化石(4)

地域とともに活躍する川村学園女子大学



あなたのそばで恐竜の化石が見つかる!?




4.千葉県から恐竜発見の可能性は?


 私が所属している大学は、千葉県我孫子市にあります。千葉県の地質は、恐竜時代(中生代)よりも新しい時代の新生代(6500万年前以降)の第三紀ないし第四紀につくられた地層から概ね構成されています。しかし、最東端に位置する銚子地域には、今回、中国で見つかった羽毛恐竜とまったく同じ時代(約1億2500万年前)にできた地層が見られます。

この地層は、犬吠埼の灯台を中心に、北側は君ヶ浜から海鹿島(あしかじま)を通って黒生(くろはえ)の海岸まで、そして、南側は酉明浦(とりあけうら)から長崎鼻(ながさきはな)を通って戸川(とがわ)まで、海岸沿いに露出しています。主に浅い海に堆積した砂岩、泥岩、砂岩泥岩互層からできており、銚子層群と呼ばれています(図6)。この銚子層群からは、アンモナイト、オウムガイ、ベレムナイト、二枚貝、巻貝などの化石が産出しますが、数はあまり多くありません。


図の6恐竜.jpg


 
さて、恐竜の化石ですが、残念ながら、今日まで千葉県からの産出報告はありません。しかし、千葉県から恐竜の化石が出るとすれば、この銚子地域しか考えられません。

今回の中国遼寧省のように、世界的に有名な恐竜の産地は、かつて湖や沼、河川などの環境だったところです。こうした陸で形成された地層は陸成層と呼ばれますが、恐竜の化石はこのような地層からよく産出します。
銚子層群は海成層ですが、私はその時代や堆積された当時の環境から考えて、今回のような羽毛恐竜の産出とまで言いませんが、恐竜の痕跡は見つかる可能性が大いにあると考えています。

かつて、サハリン(旧樺太)からは、鳥脚類の「ニッポノサウルス・サハリネンシス」というほぼ完全骨格の個体や北海道から産出した曲竜類の「ノドサウルス」に属する頭骨の化石は、アンモナイトや二枚貝を含む海成層から産出しています。このように日本で見つかる恐竜のいくつかは、陸に棲んでいた恐竜が川の水などによって海に運ばれて化石になったケースです。銚子でも同様なことが十分に考えられますので、ぜひ、恐竜発見にチャレンジしてみて下さい。

なお、犬吠埼灯台周辺だけは、国の天然記念物「犬吠埼の白亜紀浅海堆積物」として指定されていますので、岩石・化石等の採集は禁じられています(図7)。




図7恐竜.jpg





図の説明版に記述されている指定地内では、露頭表面での観察に止めて、もし、恐竜等の化石を発見した場合には、 大学や博物館などに連絡をとって下さいね!


※注 露頭・・・表土に覆われずに地表に露出している地層や火成岩体の一部,または地表に露出している鉱床のこと




教育学部 社会教育学科 教授 二上 政夫




posted by 園遊会 at 10:24| Comment(1) | 恐竜・化石
この記事へのコメント
僕らでも、恐竜の化石に出会えるんだ!

すごく面白かった!
Posted by つばさ at 2012年07月07日 19:33
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