2012年07月24日

ロンドンオリンピックの見どころ(5)

地域とともに活躍する川村学園女子大学



オリンピックとパラリンピックの掛け橋に!



(3)「ブレードランナー」の登場

 「ブレードランナー」の異名をもつ選手がいます。

本名、オスカー・レオナルド・カール・ピストリウス(以下,ピストリウス)。
南アフリカの陸上男子400mと1600mリレーの代表選手です。

なぜ、ピストリウス選手がブレードランナーと呼ばれ注目を集めるか、
それは彼が義足の陸上選手だからです。




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Pretoria, South Africa - 17 April 2012(※RM: Gallo Images)



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 障がいをもつ選手は,オリンピック閉幕後に開催される「パラリンピック」の出場をめざします。


ピストリウス選手も2004年アテネ大会2008年北京大会の2回、
パラリンピックに出場しています。


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Athen's, Greece -24 Sept. 2004 Paralympic Games(※RM: Gallo Images)



しかし、彼はパラリンピックではなく、オリンピックへの出場をめざしたのです。

挑戦は北京オリンピックから始まりましたが、いきなり大きな壁が立ちはだかります。
国際陸上競技連盟が、カーボン製の義足による推進力が競技規定に抵触するとして、
出場を認めない方針を示したのです。

その後、この判断は、スポーツ仲裁裁判所()によって覆され、
ピストリウス選手が健常者のレースに出場することを認める裁定が下されます。

そのときは、残念ながら参加標準記録を破ることができず、
北京オリンピックへの出場はかないませんでしたが、
昨年の世界陸上では400mで準決勝に進み、1600mリレーではチームの銀メダル獲得に貢献しました。

 義足選手の出場は、オリンピック史上初めてのできごとです。


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Port Elizabeth, South Africa - 14 April 2012(※RM:Gallo Images)



たしかに、障がいをもった選手のオリンピック出場は賛否が分かれます。
しかし、今後のオリンピックとパラリンピックの方向性を考えるうえで、
今回の判断は非常に意義のあるものだと筆者は考えています。




スポーツで発生した紛争を、一般社会の公的な裁判所ではなく、
スポーツ界自身が裁定するために、1984(昭和59)年に国際オリンピック委員会によって
設立された一審制の第三者機関。1994(平成6)年に国際オリンピック委員会から独立。
日本にも2003(平成15)年に国内のスポーツ紛争を解決する独立機関として
日本スポーツ仲裁機構が設置された。



なお、ロンドンパラリンピック(第14回)は、8月29日〜9月9日まで、同じく首都ロンドンで開催されます。


(※は、ロイヤリティフリー:南アフリカGallo Images



(6)につづく

教育学部 社会教育学科 准教授 藤原 昌樹


posted by 園遊会 at 17:56| Comment(0) | スポーツ
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