2012年08月22日

ロンドンオリンピック総括編(2)

地域とともに活躍する川村学園女子大学



夢の続きは「ブラジル・リオ」へ(2)

(選手たちの「ことば」から振り返るロンドンオリンピック)



数々の感動シーンが脳裏に焼き付けられたロンドンオリンピック。
選手たち自身もみんなその瞬間だけに生まれる本当の「ことば」を残してくれました。
日本選手の活躍を、選手たちの「ことば」から振り返ってみましょう。

 「一握りの人しか出られないオリンピックで花を咲かせられてうれしい」:
日本女子初の表彰台となる銀メダルを獲得した,重量挙げ女子48キロ級の三宅宏実選手
父娘で臨んだ3回目のオリンピックで,夢,結実です。

 「(日本女子に)メダルがないプレッシャーはあったけど,私がやってきた練習はそれよりも大きいと信じていた」:
日本選手初の金メダリストとなった柔道女子57キロ級の松本薫選手
試合前の気合いの入った表情が話題になりました。

ここに来るまで悩んでどん底まで落ちたが,今までできたことを信じて戦った結果、金メダルを取れた」:
伊調馨選手とともに日本女子初の3連覇を成し遂げた吉田沙保里選手(55キロ級)。
試合後、コーチでもあるお父さんを肩車。最高の親孝行でした。
レスリング女子は、4階級中3階級で金メダルを獲得。
 
メダルを取るのに20年かかったが、夢はかなった」: 福原愛選手

ここ最近は悔し涙ばかりだったので、オリンピックでうれし涙を流せてよかった。味? しょっぱかったです」:
石川佳純選手
卓球女子団体で卓球初のメダルを得た「3人姉妹」。
表彰式で見せた3人のとびきりの笑顔が印象的でした。

最高の仲間と最高の舞台で最高の相手と戦えてよかった」:なでしこの大黒柱、澤穂希選手
仲間がいなければ,ここまで来られなかった」:キャプテンとしてチームをまとめた宮間あや選手
日本中の期待を集めたサッカー女子の「なでしこジャパン」。
なでしこたちのフェアプレーは賞賛に値します。
反則の少ないクリーンなサッカーは,「金」以上の輝きがありました。


フェルプス、ロクテと戦えて幸せ。楽しくて,すごい夏休みでした」:
男子400メートル個人メドレーで銅メダルの高校生スイマー萩野公介選手
3人で『康介さんを手ぶらで帰すわけにはいかないぞ』と話していた」:
男子400メートルメドレーリレーで銀メダルを獲得した松田丈志選手
声をからしてまで応援してくれる仲間がいるなかで泳げたことは最高に幸せです」:
同じくメドレーリレーの入江陵介選手
競泳チーム全員で勝ち取ったメダルでした。
競泳は戦後最多の11個のメダルを獲得しました。

 今大会には,昨年の東日本大震災で,自身や親族などが被災した選手たちも参加しています。
また、直接影響のなかった多くの選手たちも、さまざまな形で被災地を励ます活動にかかわってきました。

日本,被災地の宮城県代表として,何より支えてくれた家族や娘に恩返しをするオリンピックだった」:
バレーボール女子で28年ぶりのメダルとなる銅メダルを獲得した大友愛選手
メダルを被災地や出身地の仙台に持っていきたい」:
同じく宮城県出身の福原愛選手
この銅メダルを被災された東北の方々にささげたい」:
陸上男子ハンマー投げで銅メダルを獲得した室伏広治選手
そして石巻市の子どもたちから託された日の丸を手にウィニングラン。

震災後,初めてのオリンピックとなった今大会。
選手と被災地が響き合った,記憶に残る大会になりました。

 最後に,筆者の選んだ名言ベスト1。
ボクシング男子ミドル級で48年ぶりの金メダルを獲得した村田諒太選手
金メダルがぼくの価値じゃない。これからの人生がぼくの価値になる。(金メダルに)恥じないように生きていく
歴史的栄光に浮き足立つことのないこのことば。

メダルの獲得に一喜一憂するメディアに是非聴いてもらいたいことばです。

かのクーベルタン男爵もこういっています。
「人生にとって大切なことは成功することではなく努力すること」

言葉を通して謙虚で、成熟した日本選手たちの姿勢に心を打たれました。


ところで、ロンドンでのオリンピック開催は3度目ですが、日本の参加は初めてなのを知っていましたか?
(1回目は日本が参加前、2回目は第二次世界大戦後の1948(昭和23)年に開催され、
敗戦国の日本は招待されませんでした。)

日本が初めてオリンピックに参加したのは、1912(明治45)年の、第5回ストックホルム大会からです。
今回のロンドンオリンピックは、それからちょうど100年にあたる節目の大会になりました。

 さて、このような歴史的大会。
日本選手団は,2004(平成16)年アテネ大会の37個を上回る史上最多の38個のメダルを獲得しました。
(金8,銀14,銅17)

メダルの数以上に、その質に目を向けてみるなら、実施競技の半数の13競技でメダルを獲得できたことは、
次回のオリンピックに向けて明るい材料になったと思います。

また,今大会は、団体球技や団体種目の活躍が目を引きました。
サッカー(男女とも)やバレーボール女子などの活躍は、
激しい練習をともにした仲間を信じるチームワークの美しさを私たちに示し、
うつむきがちな日本・復興に取り組む被災地に元気をもたらせてくれました。

8月20日,ロンドンオリンピックが終わって一週間。
日本代表のメダリストたちの凱旋パレードが東京・銀座で行われ、
沿道にはメダリストたちを一目見ようと炎天下にも拘わらず50万人(主催者発表)が詰めかけました。
本当に「元気」を求めている日本の姿が浮き彫りになりました。


銀座の凱旋パレード縮小完成.jpg


撮影:吉田祐衣



ロンドンが残した課題
成功裏に終わったロンドンオリンピック。
しかし一方で,重大な課題も残りました。

・柔道の判定に代表される審判の問題。
審判の権威が大きく揺らいだ大会でした。
・また、バドミントンでおこった無気力試合。
・なでしこの取った戦略的な引き分けもその是非が問われ、
フェアプレーの線引きの難しさを改めて考えさせられました。
・そしてドーピング問題。
徹底した事前検査により、発覚した違反は過去の大会より大幅に減少したものの、
砲丸投げ女子の金メダルが剥奪される事態が起こりました。

オリンピックの価値を守るため、その一つ一つを検証して乗り越え、
忍耐強く不正と戦っていかなければなりません。


おわりに 失意のこころを励ます「ヘイ・ジュード」で始まったロンドンオリンピックは、
同じくビートルズのジョン・レノンの名曲「イマジン」で幕を閉じました。
平和な世界を想像してごらん!」
イマジンの歌詞が、日本語をはじめ数々の言語で表示され、やがて競技場を照らし続けた聖火は静かに消えていきました。

オリンピックが真に世界平和の象徴になる日を諦めてはいけませんね!

さあ,4年後の舞台はブラジルのリオデジャネイロ、初めての南米開催です。
まだまだロンドンの余韻に浸っていたいところですが、入江陵介選手はこういいます。
リオへのオリンピックはもう始まっている
今後4年間のスポーツ界の変化、進化がいかに反映される大会になるか、楽しみに待ちたいと思います。


最後に、歴史の街ロンドンのオリンピック関連の映像をお見せして終わりたいと思います。
(本学特派員たちの撮影です。)


共同開催都市again1-1.JPG


オリンピックの共同開催都市は、1〜5までがサッカー予選 
決勝は6のロンドンWembly Stadium
7は、sailingの行われたWeymouth and Portland


ロンドン市街地の競技場


ストラットフォード駅縮小.JPG



ストラッドフォード・インターナショナル駅に掛けられた競技場への案内板と、
高速電車(市内から7分)(電車は日本製!) 撮影:山本由美子



train2縮小.jpg





今回のマラソンコースの一番の特徴は、スタートもゴールもスタディアムではなく、
バッキンガム宮殿前のThe Mallで始まり、The Mallで終わったことでしょう。


マラソンスタート縮小The Mall.JPG



The Mallは、王室のウェディングパレードでお馴染みですね!撮影:野口裕美


バッキンガム騎馬隊縮小2.jpg



victoria2.JPG



アドミラルティ・アーチと、門から見えるヴィクトリア女王の記念碑 撮影:山本由美子



Victoria記念碑縮小.JPG





門をくぐると目の前にトラファルガー・スクウェアが広がります。


トラファルガー縮小.PNG


撮影:野口裕美



そしてランナーは、テムズ川沿いに、Cityに向かってひた走ります。



テムズ縮小2.jpg


撮影:山本由美子




コースは、いかにも観光を意識しているようで、同じ場所を三回廻り、
しかも狭い道やカーブが100ヶ所以上もあり、難コースでした。




ところで、ロンドンオリンピックのマスコットを知っていますか?
ウェンロック」です。


ウェンロック.JPG



実はあまり人気がなかったようです。
一方、パラリンピックのマスコットは、「マンデヴィル」です。


マンデヴィル2縮小.JPG




パラリンピックのシンボル2修正縮小.JPG

テムズ川のタワーブリッジにもパラリンピックのシンボルマークが飾られました。(撮影:野口裕美)



「ロンドン2012パラリンピック競技大会」は、8月29日から始まります。
パラリンピックは、イギリスのストーク・マンデヴィル病院で行われていた障がい者のスポーツが発展したもので、
今大会はその発祥の地に戻って開催される大会になります。
もう少し眠れない夜が続きそうです!



教育学部 社会教育学科 准教授 藤原昌樹




posted by 園遊会 at 10:20| Comment(0) | スポーツ
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