2013年12月06日

TOKYO 2020 (4)

地域とともに活躍する川村学園女子大学





7年後への課題



 最終投票では,まず,マドリードが脱落。財政面やドーピング問題などが最後まで影響しました。
また,最終プレゼンテーションでの「上から目線」の演説は,IOC委員の反感をかったと思われます。
 東京との決選投票で敗れたイスタンブールは,ドーピング問題に加えて,隣国シリアの情勢が致命的でした。

 こうして,東京都が2020年の夏季オリンピックの開催地に決定したのです。

 さて,これからの7年間


 「東日本大震災からの復興を成し遂げた日本の姿を世界に発信し,最高のおもてなしで
日本のすばらしさを感じてもらう絶好の機会だ。しっかりと支援していく」。

 
2013(平成25)年9月11日の東京招致に関する閣僚会議で,安倍晋三首相はこう述べました。

 今後,7年後に向けた施策の検討が関係機関で本格化すると思われますが,行政面でも選手強化の面でも,
課題は山積しています。


 行政面では,まず,スポーツ庁の設置をどうするのかを検討しなければいけません。

また,半径8キロメートル以内に競技施設の8割を配置する「コンパクト五輪」ゆえに懸念される渋滞問題。
必要とされる8万人もの大会運営を支えるボランティアの確保と育成も大きな課題です。


 一方,選手の強化については,文部科学省が2013年8月に公表した「2020ターゲットエイジ育成・
強化プロジェクト」が動き出します。2020年大会の主軸となる23〜27歳から逆算して,現在16〜20歳を
「ターゲットエイジ(照準年代)」と設定。人材発掘や選手強化を手厚く支援する仕組みです。


 文部科学省やJOCは,金メダル数の目標として,世界3〜5位に相当する25〜30個を掲げています。
しかし,選手の育成は,計算どおりにいかない難しさがあり,また,過剰な「メダル主義」は,
勝利至上主義強化という危険性と表裏一体であることを忘れてはいけません。


 さらに,もうひとつ

 7年後のオリンピックは,「震災復興」をテーマに掲げています。最終プレゼンテーションで,
安倍首相はこう述べました。


 「(福島の)状況はコントロールされている」

 「汚染水は福島第一原発の0.3平方キロメートルの湾岸内に完全にブロックされている。」

 この発言に違和感を感じた日本人は少なくなかったのではないでしょうか。

 しかし,言い切ったからには実現(安倍首相の解釈であれば「維持」)してもらわなくては困ります。
安倍首相の発言は,「世界公約」です。できなかったでは済まされない問題です。

 7年後,原発問題や震災から完全に復興した姿を見てもらい,支援への感謝を笑顔で伝えられる,
そんな開会式を迎えたいと思います。


 2011年4月2日,東日本大震災の復興支援のために行われたプロ野球慈善試合のセレモニー。

 楽天イーグルスの嶋基宏選手がスピーチを行いました。

「見せましょう,野球の底力を。]

 「こんなときに野球なんて」という声のなか,「こんなときだからこそ野球を」という強い気持ちがこもっていました。

 楽天イーグルスの活躍に,一時でも震災のつらさを忘れ,こころ癒やされた人も多かったはずです。
(優勝,おめでとう!)

 「こんなときだからこそスポーツを」

 「こんなときだからこそオリンピックを」

 スポーツの力を信じてみようと思いませんか。




2020.jpg



(常名峰生氏撮影・提供)



教育学部 社会教育学科 准教授 藤原昌樹






posted by 園遊会 at 22:27| Comment(0) | スポーツ
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